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Neutron diffraction study of the pressure-induced magnetic ordering in the spin gap system TlCuCl$$_{3}$$

中性子散乱によるスピンギャップ系TlCuCl$$_{3}$$の圧力誘起相転移の研究

大沢 明; 藤澤 真士*; 長壁 豊隆  ; 加倉井 和久; 田中 秀数*

Osawa, Akira; Fujisawa, Masashi*; Osakabe, Toyotaka; Kakurai, Kazuhisa; Tanaka, Hidekazu*

TlCuCl$$_{3}$$はこれまでに行われてきた磁気測定の結果から基底状態がスピン一重項で励起状態との間に有限なエネルギーギャップ$$Delta$$=7.7Kを持つスピンギャップ系であることがわかっている。最近この物質に$$P$$$$sim$$0.8GPa程度の静水圧をかけると零磁場において$$T_{N}$$$$sim$$11Kで三次元秩序を示す相転移を起こすことが磁化測定から観測された。われわれはこの圧力誘起相転移の磁気構造を調べるために中性子弾性散乱実験を行った。その結果、$$P$$=1.48GPaの圧力下で$$T_{N}$$=16.9K以下において波数$$Q$$=($$h$$, 0, $$l$$)($$h$$は整数,$$l$$は奇数)に対応する点で磁気ブラッグ散乱を観測した。また$$T$$=12.2K及び$$T$$=4.0Kにおいて磁気ブラッグ散乱強度の比から磁気構造を決定した。その結果、$$T_{N}$$以下で一度磁気モーメントが$$a-c$$ 面内で秩序化し、さらに低温で$$b$$軸方向に向きを変えているということがわかった。また$$T$$=12.2Kで得られた磁気構造はすでに観測されているTlCuCl$$_{3}$$$$Hparallel$$bにおける磁場誘起磁気秩序相及びTl(Cu$$_{0.97}$$Mg$$_{0.03}$$)Cl$$_{3}$$における不純物誘起反強磁性秩序相の磁気構造とほぼ同じであることがわかった。

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分野:Physics, Multidisciplinary

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