NbAl導体の電磁力下での圧力損失特性; 圧力損失特性と撚線剛性の関係

Pressure drop characteristics of NbAl cable-in-conduit conductor under electromagnetic force; Relation between pressure drop characteristics and cable stiffness

濱田 一弥; 松井 邦浩; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; CSモデル・コイル実験グループ

Hamada, Kazuya; Matsui, Kunihiro; Takahashi, Yoshikazu; Nakajima, Hideo; Kato, Takashi; CS Model Coil Test Group

日本原子力研究所は、 ITERの工学設計活動の一環として、NbAlインサート・コイル等を製作し、13Tの磁場下で国際共同実験を行った。これらの実験の結果、通電中の導体の圧力損失の変化を調べることによって、コイル状態では見ることのできない導体内部の撚線の動きを推測できることが明らかとなった。今回、NbSn素線とは機械的性質が異なるNbAl線材を用いた導体について、電磁力に対する圧力損失の挙動に注目して圧力損失を測定し、過去に行われた導体の測定結果とともに解析してまとめた。その結果、(1)定常状態における圧力損失は、NbSnを使用した導体とNbAl導体は、撚線構造が同じであれば、同様の特性を示すことがわかった。(2)同じ撚線構造でも、圧力損失特性にはばらつきが見られる。これは4次撚線とジャケット,中心チャンネル間に発生する隙間の効果であり、撚線ピッチが長い導体に発生し易いと考えられる。(3)圧力損失に対する電磁力の影響は、同じ撚線構造のNbSn導体よりもその影響は小さく、NbAl撚線は剛性が高いことがわかった。(4)ボイド率が小さくなるにつれて、圧力損失に対する電磁力の影響は少なくなり、撚線の動きを低減できることが明らかとなった。

As one of the R&D of ITER. a hydraulic performance of NbAl insert coil was measured and compared with other NbSn conductors. It seems that a longer twist pitch will promote a triangle helium flow space among 4th twist stage cables, jacket and center channel and contribute reduction of pressure drop. Under 500 kN/m of the electromagnetic force, the pressure drop of the NbAl insert decreased by approximately 5%. NbAl conductor indicated quit rigid characteristic under the electromagnetic force and suitable for future magnet with higher magnetic field and current.