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封管溶解-同位体希釈質量分析法による鉄鋼中の硫黄の定量

Determination of sulfur in steels by isotope dilution mass spectrometry after dissolution with sealed tube

渡部 和男

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鉄鋼中の硫黄の定量には,迅速かつ高精度の燃焼法が一般に用いられているが,その定量値の正確さは校正に用いる標準試料に大きく依存する。そのため硫酸バリウム重量法は依然として基準法として重要視されているが,低含量(0.01%以下)の試料に適用するのは困難である。微量硫黄にも適用できる還元蒸留-吸光光度法が新しくJISに採用されることになった。後二者とも,硫黄を性格に定量するには,試料の溶解時に硫黄を完全に硫酸塩に酸化しなければならない。著者は先に耐熱合金中の硫黄の定量に同位体希釈質量分析法(ID-MS)を適用し,微量領域の硫黄も正確かつ精度良く定量できることを報告した。IDMSにおいても,試料の溶解時に硫黄を完全に硫酸塩として捕そくしなければならない。しかしこの方法には,試料中の硫黄が完全に硫酸塩となり,硫酸塩硫黄スパイクと完全に混合され,同位体平衡となれば,後の操作は必ずしも定量的である必要がなく,又感度も高い利点がある。従ってIDMSは試料溶解時における硫黄の酸化条件を検討するには最適な方法の一つであると考えられる。先に著者は,炭素鋼の溶解時に臭素を加えると硫黄の酸化に効果的であることを確認した。しかし鋼の中には,臭素を加えても一部の硫黄が揮散し,低い定量値を与えるものがあることが分かった。気体硫黄化合物を完全に捕そくすることは,溶解装置も複雑となり,空試験値の制御も難しい。そこで試料を高温,高圧の密閉系の下に溶解する封管溶解法を適用し,硫黄を完全に硫酸塩として捕そくする方法を検討したので報告する。

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