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高温における炭素材料の弾性的挙動

Elastic behavior of carbons at high temperatures

佐藤 千之助

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炭素または黒鉛材料の高温における機械的性質に関してはすでに多くの報告が発表されている。特に市販人造黒鉛についての高温における弾性率または強度に関しては1950年代から、C.Malmstrom.らL.Green.DavidsonらおよびMasonらによって研究され、一般に高温になるほど弾性率や引張強度が増大し、それぞれ1800$$^{circ}$$Cないし2400$$^{circ}$$C付近で極大に達するという普通の材料に見られない特異な性質があり、耐熱性材料、高温構造強度材料として非常にすぐれた性質を持っていることが知られている。しかし炭素または黒鉛材料には多くの種類があり、その黒鉛微結晶の性状も著しく異なるものが続々と開発されている現伏である。人造黒鉛は一般に炭素多結晶粒子を充てん材(filler)とし、ピッチなどの結合材(binder)によって粘結され焼成されたもので、この構造成分の性状によって種々の特性を有する材料が生ずる。

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