高レベル廃棄物ガラス固化における金属製溶融炉内の遊離金属の生成

Formation of Isolated Metal in a MatelicMelter for Vitrification of HLW

岡本 雅道*; 妹尾 宗明; 田代 晋吾; 馬場 恒孝; 三田村 久吉; 荒木 邦夫; 天野 恕

not registered; not registered; not registered; not registered; not registered; Araki, Kunio; not registered

原研においては、ガラス固化試験装置にクロムを主成分とする金属製溶融炉を採用し、1200C~1300Cの温度域で約150時間、76回に及ぶ試験を行なった。今回、同一材料の新しい溶融炉と交換し、従来の溶融炉を試料として溶融炉に関する耐久性の検討を行なった。本報告ではフリーズバルブ上端に認められた遊離金属の生成機構について論じた。遊離金属の組織観察及び組成分析により次の結果を得た。遊離金属は溶融炉内壁において、炉材成分であるクロムによって還元された廃棄物元素のモリブデン及び鉄と炉材との反応により生成したものであり、種々の組織の集合体である。各組織の組成はFe-Cr-Mo三元系状態図において、炉材組成から低融点領域(およそ20%Cr55%Fe25%Mo)に向う線上に位置している。こうした機構により生成した遊離金属は溶融炉内壁に沿って沈降し、フリーズバルブ上端に堆積凝固したものと推定される。

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