繰返し応力下における黒鉛中のきれつ伝播特性

Crark Propagation Behavior of Graphite under Stress Cycles

角井 日出雄*; 奥 達雄

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本報告は高温ガス炉炉心構造物用黒鉛破壊靭性に関する研究の一環として行なった大気中での繰返し応力下におけるきれつ伝播挙動についての実験結果を纏めたものである。通常、金属材料のきれつ伝播特性試験によく用いられる応力拡大係数がきれつの長さのある範囲において一定となるDoubleCantileverBeam試験片を黒鉛用に改良したものを試験片として用いた。また、供試材料としては、コークス粒径、機会的強度その他の物性値の異なるJA(微粒等方性黒鉛)、FA(微粒等方性黒鉛)、FB(準等方性黒鉛)の国内外3銘柄を用いた。その結果、静応力下のきれつ伝播特性に関係のある臨界応力拡大係数KはFAJAFBとなった。また、応力繰返時の応力拡大係数範囲Kときれつ伝播速度da/dN=C・Kの形で表されること、およびきれつが伝播するKはFAJAFBでであることが明らかとなった。また、平均応力拡大係数Kmと最大応力拡大係数Kmaxの影響についても検討を加えた。

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