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放射線処理による清酒清澄剤のおり下げ促進効果

Effect of Irradiation on Precipitating Agents for Protein Turbidity in Sake

久米 民和; 八木 国光*; 上野 博資*; 青木 章平*; 佐藤 友太郎*

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各種高分子物質に放射線を照射し、清酒に対するおり下げ効果を検討した。ペクチン、ゼラチン、トラガントガム、セルロース、カラゲーナン、グルテン、アルギン酸ソーダのいずれの場合にも、照射によるおり下げ促進効果が認められ、とくにグルテン抽出タンパクおよびアルギン酸ソーダで良好な結果が得られた。最適照射線量は50Mradであったが、10Mradので十分な促進効果が認められた。また、照射アルギン酸ソーダの場合には、常法とされている柿渋の併用がなくても十分なおり下げ効果が得られた。照射によりグルテン中のグルテニン区分が減少し、比較的低分子のダリアジン-アルブミン区分が増大したことから、グルテン分子は照射により低分子化していることが認められた。したがって、これらおり下げ剤が照射により低分子化し、清酒に対して溶解あるいは分散しやすくなることがおり下げ促進効果の一因であると推定された。

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