高温ガス炉中間熱交換器用新開発超耐熱合金のヘリウム中熱サイクル下の腐食挙動

Corrosion Behavior of New Superalloys Developed for Intermediate Heat Exchanger During Exposure in Simulated VHTR Environment Under Thermal Cycling

新藤 雅美; 鈴木 富男; 近藤 達男

Shindo, Masami; not registered; Kondo, Tatsuo

高温ガス炉の中間熱交換器用の新しい超耐熱合金である113MA合金とKSN合金は、原子力製鉄技術研究組合(ERANS)によって開発され、そして選ばれた合金である。この二つの合金を高温ガス炉冷却材近似のヘリウム中で室温と900C、室温と1000Cの間の熱サイクル下の腐食試験を行い、腐食挙動を評価した。得られた結果は、(1)KSN合金の酸化量は113MA合金より少ない。(2)1000Cにおける、Cr欠乏層深さの進行速度から求めた放物線速度定数は113MAが5.66m/hrで、KSNが3.64m/hrであった。(3)酸化膜の密着性は900CではKSNが、1000Cでは113MAが優れていた。(4)両合金とも粒界酸化が観察され、KSNの粒界酸化物はAl、Ti、Crで、113MAはTiの酸化物である。(5)両合金ともはく離酸化物中へのCoの移行は無視できるほど少ない。(6)KSNは900Cと1000Cともに浸炭、113MAは900Cでは浸炭、1000Cでは脱炭傾向を示した。

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