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23%Crステンレス鋼の塩化物応力腐食割れにおけるNi添加量の影響

Effect of Nicke1 Content on Chloride Stress Corrosion Cracking of Stainless Steels Containing 23% Chromium

木内 清; 下平 三郎*

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軽水炉一次冷却系での配管割れを始めとして、ステンレス鋼の応力腐食割れは数多く経験されている。機構的にみると水素脆性主導型でない限り不働態皮膜が重要な役割を持っているといわれているが、両者の関係を明らかにした報告は数少ない。本報では、23Cr合金をもとにしてNiを添加したステンレス鋼について、塩化物を含む溶液中の耐応力腐食割れ性と不働態皮膜の性質との関係を、ESCA/AUGER表面分析機器を用いて調べた。解析の結果、低Niフェライト合金では、不働態被膜の保護性、再不倒態化速度と耐応力腐食割れ性との間に明瞭な相関関係があることが判った。より高Niの複相ステンレス鋼および第一ステナイトステンレス鋼についても不働態皮膜の性質を基にNi含有量と耐応力腐食割れ性との関係を明らかにすることができた。また応力腐食割れにおける各種合金元素や溶存陽イオンの役割について考察し、造膜挙動との関連性を明らかにした。

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