線照射されたAISI 316 ステンレス鋼のクリープ破断におよぼす試験温度の影響

The Effect of Creep Test Temperature on Creep Rupture Properties of -ray Irradiated AISI 316 Stainless Steel

古田 照夫; 小川 豊; 長崎 隆吉

not registered; Ogawa, Yutaka; not registered

高速増殖炉の燃料被覆材にステンレス鋼がもちいられるが,ステンレス鋼は高速中性子照射を受けたときつぎのような損傷を受ける.すなわち,高速中性子が原子をはじきだす格子欠陥にもとづく変位損傷と,ステンレス鋼の構成元素と高速中性子とのあいだに起こる(n,P)(n,)なる元素変換反応によって生成されるガス元素にもとづく損傷とがある.これらのなかでも(n,)反応により生じたヘリウム(He)原子による損傷は,ステンレス鋼の高温における延性の低下をもたらし燃料被覆材として使われるとき実用上大きな問題となる.とくにクリープ特性は燃料被覆材の安全性の面から重視しなければならないが,生成されたHeを含んだときのステンレス鋼のクリーブ特性は生成されたHe量やクリープ温度によって大きく影響される.

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