Magnetic field effect on the static antiferromagnetism of the electron-doped superconductor PrLaCeCuO (x=0.11 and 0.15)

電子ドープ型超伝導体PrLaCeCuO(x=0.11 and 0.15)の静的反強磁性に対する磁場効果

藤田 全基*; 松田 雅昌; 片野 進; 山田 和芳*

Fujita, Masaki*; Matsuda, Masaaki; Katano, Susumu; Yamada, Kazuyoshi*

電子ドープ超伝導体PrLaCeCuO(x=0.11 and 0.15)の静的なスピン相関に対する磁場効果を中性子散乱によって調べた。反強磁性と超伝導の相境界に位置するx=0.11ではゼロ磁場でT以下の温度において格子に整合した磁気秩序が観測される。磁場を印加するとこの磁気秩序は増強され磁気強度と磁気秩序温度が約5Tで最大になるが、その後は9Tまで徐々に減少することがわかった。一方、x=0.15ではゼロ磁場でも8.5Tの磁場下でも磁気秩序が誘起されない。これらは磁場で反強磁性が大きく増大した後に飽和するホールドープ系超伝導体の振舞いと対照的である。この結果は、反強磁性の磁場効果が系の磁気秩序形成の不均一性と関連があることを示唆していると考えられる。

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