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電解還元・抽出分類機構に関する基礎研究(II)

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小林 秀彦*; 松本 史朗*; 向 正夫*

Kobayashi, Hidehiko*; Matsumoto, Shiro*; Mukai. Masao*

高速炉燃料の再処理工程におけるウラン・プルトニウムの電解還元・抽出分離に関する基礎研究として、ウランおよびプルトニウムの近似模擬系の選定試験、電解還元・抽出速度の測定・解析ならびに遠隔操作による分析システムの検討を行った。ウランの近似模擬金属としては該当するものはなく、プルトニウムについてはセリウムを還定した。まず各試験に先立ち、各成分の分析方法を確立する必要性から、既存のアルカリによる電位差測定法を検討し、多成分系における各成分の同時あるいは逐次定量分析ができるように拡張した。その結果、本試験で選定したマスク剤(Ce(W)にKBr、U(VI)に(NH$$_{4}$$)$$_{2}$$SO$$_{4}$$)の選択特性が十分なことから、分析精度は金属イオン濃度(Me$$^{n+}$$) $$>$$ 10$$^{-3}$$Mの範囲において相対定量誤差$$pm$$1%以内であった。多成分系の分配平衡実験から各成分の分配比を測定し、さらに各成分とTBPとの抽出機構を検討して分配平衡定数を算出した。多成分系では各成分の分配平衡定数は共存する金属イオンの影響を強く受けており、特にU(VI)の共存する系では各金属イオンとも単独系の分配平衡定数より大きくなる傾向がある。しかし、多成分系では分配平衡定数計算法の硝酸根(NO$$_{3}$$$$^{-}$$)の取り扱い、あるいは抽出機構に問題があるためか、高硝酸濃度(4M $$leqq$$ HNO$$_{3}$$)では各成分の分配平衡定数は一定値を示さなかった。単一液滴および分散液滴抽出装置により液滴上昇時における多成分系での各成分の抽出速度を測定し各成分の抽出および逆抽出速度を比較した。この結果Ce(IV)およびU(VI)の抽出速度は大きいが、Ce(IV)の逆抽出速度が大きいのに対してU(VI)の場合は比較的小さいことを見い出した。またCe(IV)は有機相中でCe$$^{4+}$$ $$rightarrow$$ Ce$$^{3+}$$の還元反応を起こし、Ce(III)の逆抽出のためにU(VI)の抽出速度が見掛け上小さくなる。本試験からCe(IV)およびU(VI)の抽出速度については液滴生成過程を取り扱う必要のあることがわかった。なお、将来本プロセスの装置開発において必要となる遠隔操作分析システムの検討を行い、測定系を複雑にせず操作が簡単でかつ精度の高い定量分析法として、フロークーロメトリー法に注目することとした。

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