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放射線照射したガラスの着色中心の構造と安定性に関する研究

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横川 敏雄*; 前川 尚*

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酸化物ガラスにX線、電子線を照射するとガラス構造を反映していくつかの着色中心が形成される。本報告はこの着色中心の構造、生成過程に関しての基礎をなすものである。本報告ではまずガラス固化体の母体となるほうけい酸ガラスを対象に約10/SUP6Radの照射で生ずる点欠陥の光吸収スペクトルを測定し、ガラス構造ならびにガラス試料温度との関係を考察した。さらに2元系ほう酸ガラスに形成される着色中心ならびに少量ドープした塩化物イオンの存在で生ずるV 中心の生成過程についてパルスラジオリシスの手法で追跡した。測定結果は以下の点に要約できる。(1)可視部に吸収をもつ欠陥はガラス中の非架橋酸素ならびにそれと結合したNaイオンに関係するがNa/SUB2/O-B/SUB2/O/SUB3-SiO/SUB2系ガラスでは従来の熱力学的な解釈とも一致し、Na/SUB2/O/B/SUB2/O/SUB3濃度比が1以上の時にのみけい酸塩ガラス固有のSi-O/SUP-Na/SUP+構造単位から生ずる吸収が現れ、同濃度比が1以下の組成では、SiO/SUB2はもっぱらNa/SUB2/O-B/SUB2/O/SUB3 2元系を希釈する作用をしていることが認められた。(2)欠陥は照射後1 sで、すでに形成されるが試料の温度上昇とともにその濃度は減少した。300$$sim$$400度Cで大部分が消失した。(3)塩化物イオンを含むガラスでも照射後1 sでは母ガラスの欠陥の他にCl/SUB2/SUP-中心を形成した。なお、Cl/SUB2/SUP-中心の熱的安定度は母ガラスによる欠陥よりも大きい事が認められた。(4)ほうけい酸ガラスでは、照射による点欠陥生成よりもむしろ構造的な内在する不混和領域についての変化を検討すべきことが示唆された。

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