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火山ガラス及びベントナイトの長期変質挙動に関する調査研究(7)(成果報告書)

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二口 克人*; 桜本 勇治*

Futakuchi, Katsuhito*; Sakuramoto, Yuji*

高レベル放射性廃棄物の地層処分に係わるナチュラル・アナログ研究の一環として、火山ガラス及びベントナイトの変質性状に関する調査を実施した。火山ガラスについては、287年前に噴出した富士宝永スコリアガラス、10数万年前に噴出した伊豆高塚山スコリア、房総半島茂原ガス田に分布する鮮新世から前期更新世の地層に挟在するスコリア、そして兵庫県神鍋山火山のスコリアを対象に年代、スコリアガラスの変質、そして変質に関与した地下水の水質について調査した。高塚山では、火山弾を用いてK-Ar法による年代測定を試みたが、アルゴンの同位体比が大気に近いため年代値は得られなかった。房総半島茂原ガス田に分布する鮮新世から前期更新世の地層に挟在するスコリアの変質をボーリング・コアを用いて顕微鏡観察を行ったところ、一部の試料を除き、未変質のまま保存されていることが判明した。神鍋山火山起源のスコリアの変質に関与した地下水の水質は、Na-Cl型(溶存成分量0.43$$sim$$2.51meq/l)であった。ベントナイトについては、新潟県村上市の粘土鉱床を対象として、粘土及び凝灰岩の化学特性を分析・試験し、緩衝材に対する類似性を調査した。また、山形県鶴岡地域の酸性白土鉱床及び島根県大田市北部地域のベントナイト鉱床について現地調査及び分析を行った。村上鉱床及びその周辺に認められる変質帯を、変質鉱物組合せとその分布、産状を考慮して、次のように分帯した。I.パイロフィライト帯(I帯)II.セリサイト帯(II帯)III.高結晶度のモンモリロナイト帯(III帯)IV.セリサイト/モンモリロナイト混合層帯(IV帯)V.低結晶度のモンモリロナイト帯(V帯)このうちのIV帯からV帯は黒雲母流紋岩体の貫入による熱変質により、I帯からIII帯までは熱水の活動により生成されたと推定された。これらの地質現象は、後期中新世後期(約5.5$$sim$$6.5Ma.)に、次に示す順に進行したと考えられる。1.白色流紋岩の活動とそれに伴う凝灰岩の堆積2.黒雲母流紋岩体の貫入3.黒雲母流紋岩体の熱変質によるIV帯及びV帯の形成4.黒雲母流紋岩体に沿った熱水の上昇5.熱水によるI帯、II帯、III帯の形成 また、変質に関与した熱水は、変質鉱物及び変質岩の化学組成等から判断すると、酸性で200度C程度、Si、Al、Kに富む酸性火成活動末期のものであると推定される。山形

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