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北海道北部における広域地質環境評価のための断裂系調査

Fracture system analysis for regional geologic assesment in the Northern part of Hokkaido

山井 忠世*; 加藤 芳郎*; 小林 公一*

Yamanoi, Tadayo*; Kato, Yoshiro*; Kobayashi, Koichi*

断層運動の長期的な活動性を明らかにするためには、断層活動の地域特性や活動様式を明らかにし、活動性を地体構造論から論じる必要がある。また、地下深部の水理地質特性は、岩体に発達する断裂に密接に関係するために、断裂系の分布とその特性を広く把握する必要がある。本調査は、地層科学研究の一環として既に実施されている断裂系の調査と同じく、上記諸特性を把握するために、統一した基準に基づいて空中写真判読により地表に分布する断裂系を抽出し、それらの分布や特性を把握することを目的としている。本年度の調査は、北海道北部を対象として、断裂系の抽出およびそれらの分布や特性の把握を行った。調査の結果、本調査地域では108本の活断層、1,035本の地質断層、多数の「その他のリニアメント」が抽出された。活断層は砂川低地帯や知床半島、富良野盆地などで帯状分布をなして集中する傾向があるものの、半数以上のものは山地などに単独で分布する。地質断層は、中央凹地帯の西側の先第三系・新第三系非グリーンタフが分布する天塩山地及びその周辺地域と、その東側で先第三系・新第三系グリーンタフからなる日高山地一帯とに大きく二分される。西側地域では、地質配列に比較的調和的な北北西-南南東$$sim$$北-南方向の長さ数km$$sim$$10数kmの地質断層が密に発達し、東側地域では先第三系分布地域に北東-南西方向などの地質断層が発達しているが、西側地域に比べれば少なく、特定域に集中して分布する。新第三系地域には地質断層は非常に少なく、また第四紀火山地域では、地質断層がまったく抽出されない地域もある。本報告書では、抽出した断裂系を1/50,000地形図に記載するとともに、「活断層」および「地質断層」の属性を一覧表にまとめた。また、断裂系の分布や特性の解析結果について述べる。

In order to realize the R&D on "exhibiting potential of the geological disposal of radioactive waste", it is neccessary to grasp the geological condition on a nationwide scale, and evaluate its aptitude on the view-point of long-term safety. Geological stability and hydrogeological property of the rock, which are both essential indications of the geological condition, are closely related to the fractures in the rock. It is, therefore, very important to understand the spacial distribution and characteristics of the fracture systems in Japan.

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