検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

有機物の特性評価モデルの開発(II)(研究概要)

None

笹平 朗*; 深澤 哲生*; 鴨志田 守*; 堀川 豊彦*

not registered; not registered; Kamoshida, Mamoru*; not registered

天然、人工バリア中の放射性核種移行は、核種の原子価状態、溶解度、地中物質への分配、地下水中物質との相互作用に依存すると考えられる。本研究では、このうち、地下水中物質との相互作用に着目し、フミン酸等の天然有機酸と核種の錯形成が溶解度に及ぼす影響の検討を進めている。本年度の研究では、炭酸錯体の熱力学的濃度とベントナイト浸漬液中でのSm濃度の比較、採取地下水におけるSmの溶解度の測定および、市販フミン酸添加系でのSmの溶解度に及ぼす有機物濃度の影響評価を行った。市販フミン酸を添加した溶液での有機物濃度の影響評価試験では、Sm濃度は有機物濃度に比例していた。市販フミン酸添加系で、Sm固体相としてSm(OH)3が安定な炭酸濃度条件では、Sm濃度は天然有機物による錯形成の影響を受けると考えられる。ベントナイト中を想定した環境では、Sm固体相としてSm(OH)3を用いた平成8年度試験においても、Sm濃度の主たる支配因子は炭酸イオンとの錯形成であることが判明した。また採取した地下水中におけるSm濃度の主たる支配因子も炭酸錯体の形成であり、Smと錯体形成を行う可能性のあるフミン酸やフルボ酸の影響は検出されなかった。市販フミン酸添加系での総炭酸濃度が1ないし3ppmであるのに対し、ベントナイト中を想定した環境では総炭酸濃度が50ppm炭素である。また、地下水試験においては固相としてSmOHCO3を用いている。総炭酸濃度もしくは炭酸分圧が高く、Sm固相としてSmOHCO3が形成される環境では、Sm3+イオンおよびSmの水酸化錯体の濃度が低下する。このため、このような環境ではSmと有機物の錯形成反応が抑制されることが示唆された。

None

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.