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地層処分坑道周辺の精密な応力評価に関する研究(II)

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石島 洋二*

Ishijima, Yoji*

大型2軸載荷装置を用いた円形断面坑道掘削に関する模型試験を実施して力学的擾乱を観察するとともに、新しい構成式に基づく有限要素法解析を行って両者を比較するのが本研究の目的である。本年度は平成8年度に開発した大型2軸載荷装置を模型試験に対し初めて本格的に応用し、これを用いて円形断面坑道を有する岩盤模型を載荷した。そして、装置が所期の機能を有していることを確認した。ただし、載荷2軸がなす面に垂直方向は応力0の状態になっており、最小主応力方向に一致する。このため、模型に生じる最終的な破断は期待するような載荷2軸面内で起こらないことが明らかになった。この問題の解決は次年度の課題として残されている。模型材料である支笏溶結凝灰岩のクリープ試験を実施し、模型試験における載荷時間が数時間に及ぶ場合、模型内の応力集中源となる領域では無視できない量のクリープ変形が起きる可能性を明らかにした。模型試験から有用な情報を多数引き出すためには変形の計測が重要である。このために幾通りかのひずみの計測方法を開発し、模型試験に供した。その結果、ひずみゲージは載荷の初期の段階から破壊後までの全過程の現象を捉えるには適さないことがわかった。なぜならば、載荷応力が強度破壊点に達する前後で供試体表面にき裂が発生し、これによってひずみゲージが損傷を受けて測定不能になってしまうからである。局部的な破壊に関係なく計測可能な変位計は、ひずみゲージより優れており、孔の径変化を計測する孔径変化測定器、2側面間の伸縮を計る片持ち梁式変位計は、極めて有用であることを見いだした。ピラー模型の載荷試験から、細長比が異なるだけで、破壊形態や強度、変形特性の異方性に差異が生じること、載荷応力が強度破壊点に達する直前からピラー軸に垂直な横ひずみ(伸び)が増大し、破壊後はさらに増加の割合が増すので、ピラーの横ひずみの計測はピラーの力学的状態を監視する手段として有効と考えられることなどが明らかになった。

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