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地層中における還元性物質の速度論的研究(II)

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大本 洋*

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本委託研究は、高レベル放射性廃棄物地層処分に際し、処分場の化学的環境を還元的に保持するために重要な役割を果たすと考えられる黄鉄鉱、含鉄珪酸塩鉱物及び有機物と水溶液中の溶存酸素との反応のメカニズムと速度を明らかにすることを目的とする。初年度及び今年度行なった黄鉄鉱と溶存酸素の反応実験から、黄鉄鉱の酸化反応経路は半導体的性質の相違により異なることが明らかとなり、種々の条件下における速度定数を求めた。天然条件における黄鉄鉱と酸素の反応は、二価の鉄を含む鉱物及び有機物との相互反応により影響されることが考えられる。代表的な含鉄珪酸塩鉱物であるオリビンの酸化反応実験を行った結果、無機酸と有機酸では酸化反応のメカニズムが異なることが明らかとなった。さらに天然の有機酸として代表的なフミン酸と溶存酸素の反応実験を行い、反応速度を推定した。地層中の還元性物質としては、黄鉄鉱が最も重要であり、それに従い有機物さらに含鉄珪酸塩鉱物が重要となることが明らかとなった。黄鉄鉱が含鉄珪酸塩鉱物あるいはフミン酸と共存する場合、黄鉄鉱の表面が常に新鮮に保たれ、結果として黄鉄鉱と地下水中の溶存酸素との反応が長期間安定に継続する可能性が示された。

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