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FBR燃料の設計と照射実績

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中江 延男

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FBR燃料の設計と照射実績について議論を始めるわけであるが、この議論は「核分裂エネルギー利用体系においてFBRは必要である」という命題が正しいとの前提に立つものである。ここでは、当然この命題が正しいことを前提にして議論を進めるが、正しいと考える論拠を多少述べてみたい。まず、核分裂エネルギー利用体系において、open cycle(ワンス・スルー)とclosed cycle(リサイクル)のどちらを選択すべきかについて検討してみる。検討のための前提条件として考えておくべき項目は、例えば、世界人口の増加や生活様式の変化にともなうエネルギー需要の増大とエネルギー安全保障の確保、化石燃料の大量使用による環境への負荷の増大、原子力システム自体の安全性などいろいろあるが、これらを逐一議論することは、この講義テキストの本来の主旨とは異なるのでやめることとする。そして、極めて勝手であるが(但し、良識ある多くの国民の支持を得るであろうと確信しているが)、次の点は正しいと仮定して検討することとしたい。すなわち、「ウラン資源は有限であるが、原子力の利用は必要であり、かつその需要は世界的に増大する」との仮定である。この場合、燃料の燃焼度(600GWd/t以上を達成)および使用済燃料の処分(信頼性の高い処分方法の確立)の技術的課題が解決されれば、システムとして単純なopen cycleを選択すべきである。しかし、この技術的課題を解決する方法が、当分の間は見い出せないであろうため、システムとして多少複雑となるが核燃料をリサイクルするclosed cycleを選択することとなる。closed cycleとした場合、Puの燃焼はもちろんのこと、Np、Am、Cmといったマイナーアクチニド(MA)も効率よく燃焼させることが、環境への負荷を低減する観点から重要である。核分裂エネルギー利用体系では、より多くの中性子が存在し、かつPuやMAがより効率よく燃焼することが必要である。このためには、吸収当りの中性子発生量が大きく、かつ核分裂断面積と捕獲断面積との比($$sigma$$f/$$sigma$$c)が大きいことが望まれる。FBRリサイクル路線を選択することにより、有限なウラン資源を効率よく利用することができ、かつ世界的な原子力エネルギー需要の増大に適切に対応することが可能となる。さらに、MAを効率よく燃焼させることも可能となり、環境へ

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