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幌延深地層研究センターにおけるコンクリート材料の施工性に関する研究(V)

Study on construction method of concrete in the underground research laboratory (V)

入矢 桂史郎*; 栗原 雄二*; 納多 勝*

Iriya, Keishiro*; Kurihara, Yuji*; Noda, Masaru*

放射性廃棄物処分場は、地下深部の岩盤中にコンクリート、ベントナイトの人工バリアと岩盤による天然バリアの多重バリアシステムにより構成される。ベントナイトや岩盤はセメント浸出水が示すpH12以上の高アルカリ環境下では変質の可能性があり、セメントを改良して低アルカリ化する必要がある。本研究では、JNCで開発した低アルカリ性セメントHFSCの実用性について研究を進めてきた。本年度は、HFSCの実用上の問題とされる、コンクリート中の転勤腐食挙動とpHの低下速度について研究をおこなった。鉄筋腐食に関しては、3年間会場暴露試験の結果を分析し、普通セメントに比べてHFSCでは塩化物イオンが内部まで進行することを確認した。また、塩化物イオンの侵入量が少ないにもかかわらず、鉄筋の腐食が進行することも確認された。これはセメント浸出水がpH11.0程度を示すことによって、セメント水和物に固定される塩化物イオン量が減少し、鉄筋が腐食しやすい環境下に置かれることによるものと推定した。したがって、HFSCを鉄筋コンクリートとして耐用年数50年程度の構造体に使用する場合、HFSC424とし、低水セメント比でかつひび割れを発生させない処置が必要である。また、ひび割れを許容する場合は、ステンレス皮膜鉄筋などの耐腐食性鋼材を使用する必要がある。一方、pHの低下速度に関しては円盤状のHFSCペースト供試体を対象に、長期間浸漬した場合の浸出液のpHを確認した結果、常温下で水和が進行した場合、pHの低下速度が遅くpH11.0となるには8年程度必要となった。浸漬期間一年以降2年三ヶ月までは直線的にpHが低下する傾向が見られた。一方、シリカ溶解速度を把握する試験では、間隙水を模擬したアルカリ性溶液中に溶出するSFおよびFAに含まれるシリカ濃度の経時変化データを取得する試験を行ない、溶解度を求めた結果、SFでは高アルカリ下でかなり早くする溶出する結果となった。

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