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中部及び北関東地方における広域地質環境評価のための断裂系調査

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村田 正敏*

Murata, Masatoshi*

本調査は、広域調査の一環として、全国を対象とした航空写真による断裂系調査を実施し、高レベル放射性廃棄物地層処分のための収納岩体の安定性や水理地質に関する基本的特性を把握するための基礎資料の作成を目的として進められた。本調査では、日本全国を網羅している1/40,000航空写真を用いて、中部地方の中央部から南部地域と北関東地域を対象として断裂系を判読・抽出した。判読にあたっては、断層・破砕帯、節理などの割れ目系に起因するリニアメントに着目し、それらを「活断層」、「地質断層」、及び「これら以外の割れ目(その他のリニアメント)」として3分類し、さらに「活断層」及び「地質断層」については、確実度に基づき2区分した。この結果は1/50,000地形図などに図示され、「活断層」、「地質断層」の属性を一覧表にとりまとめ、さらに分布の形態や地質との関係について記述した。その結果、本地域では475本の活断層、1,151本の地質断層、数千本の活断層・地質断層以外の割れ目が判読・抽出された。また、既存活断層資料との対照により、本地域において166本の活断層が新たに抽出された。本地域に発達する活断層・地質断層は、地域と地質によって分布形態・密度に大きな差を持っている。主として先第三紀の地質から構成される糸魚川静岡構造線以西の地域には、数多くの、また長大な活断層・地質断層が、北部では南-北方向に、南部では南-北方向及び北東-南西方向に発達する。関東山地の先第三紀層は西南日本外帯に属するが、ここでも北西-南東方向の地質断層が数多く抽出された。また関東山地北縁付近では、山地縁辺方向の北西-南東方向に活断層が数本判読される。関東地方北部の足尾・八溝山地も先第三紀層分布地域であるが、局所的な花崗岩類分布地を除いて地質断層・その他のリニアメントは少ない。糸魚川静岡構造線以東のフォッサマグナ地域においては、活断層は火山地帯を除いてほとんど抽出されず、また地質断層も少ない。伊豆半島に分布する第三紀火山岩類・堆積岩類では、北西-南東方向の活断層・地質断層が非常に多く抽出され、関東平野北部ではわずかな本数の活断層が抽出されたのみである。

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