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釜石原位置試験場における粘土グラウト試験

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杉田 裕 ; 菅野 毅; 石川 博久; 石黒 勝彦

Sugita, Yutaka; Kanno, Takeshi; Ishikawa, Hirohisa; Ishiguro, Katsuhiko

高レベル放射性廃棄物地層処分において,処分場の建設にともない発生する立坑や坑道等の空洞は,そのままでは廃棄体と人間の生活圏とをつなげる経路となるため,適切に閉鎖する必要がある。廃棄体定置後の地質環境を元の状態に戻すことによって,空洞に添った地下水の流れと核種の移行を抑制するために埋戻し,プラグ,グラウト等を組合せたシーリングシステムの研究開発が必要不可欠である。本報告書は、釜石原位置試験場において実施した粘土グラウトの止水性に関する基本特性の結果についてまとめたものである。グラウト試験は,国産ベントナイトであるクニゲルVAを試験試料とし,既存坑道より新たに掘削・拡幅したグラウト試験坑道で実施した。グラウトの効果は試験前後の透水試験で把握した。グラウトの注入試験は,注入圧1.0MPaを基本とし,注入濃度を0.2wt%$$sim$$8.0wt%まで6段階に設定した。その結果,以下の知見が得られた。(1)本試験範囲では,静的注入法によりグラウト注入が可能であった。(2)今回対象とした亀裂群については,亀裂によらず注入濃度が大きくなるとグラウト液の注入速度は小さくなった。(3)亀裂群A,Bともにベントナイト注入速度は注入濃度とともに増加するが,注入濃度4.0wt%前後から注入速度が上がらなくなり,亀裂のめづまりと考えられる傾向を示した。(4)粘土グラウトにより亀裂群の透水係数が減少し,透水係数は亀裂群Aの存在するボーリング孔が9.6$$times$$10-8--/sから2.5$$times$$10-9--/sであり,亀裂群Bの存在するボーリング孔は4.2$$times$$10-6--/sから1.1$$times$$10-8--/sであった。(5)電磁波トモグラフィーでは,グラウトの浸透を速度変化で捉える可能性があることを示した。

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