緩衝材の圧密特性
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並河 努; 菅野 毅; 石川 博久; 石黒 勝彦
not registered; Kanno, Takeshi; Ishikawa, Hirohisa; Ishiguro, Katsuhiko
人工バリアシステムを構成する緩衝材ベントナイトには、オーバーパックの自重や腐食膨張、周辺岩盤のクリープ変形などにより、長期的な外力が作用すると予測されている。緩衝材の力学的安定性を評価するためには、これら外力に対する緩衝材の力学的変形挙動を明らかにする必要がある。本報告書は緩衝材ベントナイトの力学特性試験の一環として行なわれた、飽和した圧縮ベントナイトの1次元圧蜜試験についてまとめたものである。試験では、ベントナイト試料クニゲルV1(100%)を乾燥密度
dが1.6g/cm3及び1.8g/cm3になるように圧縮成型し飽和させた供試体を用いた。試験は高圧圧蜜試験装置を用いて行い、飽和した供試体に膨潤応力から19.6MPaの圧蜜応力を8段階で載荷した。19.6MPaまで載荷後は、4段階で膨潤応力相当まで除苛し、再び19.6MPaまで4段階で載荷した。試験結果より、各載荷stepでの圧蜜沈下量と経過時間の関係(
d-logt関係)が得られた。2次圧蜜と見られる圧蜜の後半を除き、圧縮ベントナイトの
d-logt関係はTerzaghiの圧蜜理論でほぼ表現できることが明かとなった。また、各載荷stepの結果より間隙比-圧蜜応力の関係(e-logp関係)が得られた。e-logp関係において、圧蜜降伏応力pc′初期の膨潤応力より大きな値となり、圧蜜降伏応力pc′以上の範囲においてe-logp関係はほぼ直線となった。除苛、再載荷過程において、e-logp関係は非線形関係となり、リバウンド量も大きな値となった。e-logp関係より求めた圧縮指数Ccと膨潤指数Csは、初期乾燥密度により異なり、初期乾燥密度が1.6g/cm3の供試体ではCc=0.27、Cs=0.18となり、初期乾燥密度が1.8g/cm3の供試体ではCc=0.21、Cs=0.11となった。また、圧蜜試験より得られた透水係数は、透水試験より得られた結果に比較し妥当な値であった。
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- 登録番号 : GJ0819970119
- 抄録集掲載番号 :
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