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アスファルトから浸出する可溶性有機成分に関する評価試験,5; 大気雰囲気アスファルト浸出試験での可溶性有機成分の調査研究

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加川 昭夫 ; 西川 義朗*

Kagawa, Akio; Nishikawa, Yoshiaki*

有機系TRU廃棄体(マトリックスが有機物であるもの及び廃棄物中に有機物を含むもの)は地下深部へ処分した際、長期の処分期間において水との反応及び放射線並びに微生物により分解することが予想される。処分場に浸入する地下水は、廃棄体からの劣化生成物である可溶性有機成分を溶解し、廃棄体中のTRU核種と安定な錯体を形成することによって、TRU核種の溶解度が高くなったり核種吸着能が劣化するおそれがあり、TRU廃棄物処分の性能評価に影響を及ぼすことが考えられる。このため、今回、東海事業所から発生する有機系TRU廃棄物の内、アスファルト固化体を評価対象物に選定し、今回、大気雰囲気で水との接触による化学的劣化試験を実施したので第5報として報告する。水との接触による化学的劣化試験は、(1)アスファルト+水系、(2)アスファルト+水酸化カルシウム(TRU廃棄物処分場の人工バリア材として使用する可能性の大きなセメント中の間隙水を想定)+水系、(3)アスファルト+水酸化カルシウム+硝酸ナトリウム(実際のアスファルト固化処理対象である濃縮廃液の主成分を模擬)+水系とした。試験で得られた浸出液中のTOC(全有機炭素量)を測定した結果、水との接触による各劣化試験でのTOCは浸出日数が長くなるに従って増加した。また、劣化試験液をGC/MS-SIM(ガスクロマトグラフィー/質量分析法-マスフラグメントグラフィー)及びIC(イオンクロマトグラフィー)により定量分析した結果、錯体形成での配位子となると考えられるギ酸、酢酸、シュウ酸等を同定し、ギ酸、酢酸については、浸出期間が長くなるに従い、濃度が上昇することが分かった。GC/MS(ガスクロマトグラフィー/質量分析法)での定量分析結果では、配位子となると考えられる高級脂肪酸及び芳香族カルボン酸を同定したが、その濃度は非常に低濃度であった。

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