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地層処分坑道周辺の精密な応力評価に関する研究(模型実験の3軸応力化と解析評価)(委託研究内容報告書)

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石島 洋二*

Ishijima, Yoji*

地下数百mの深部に建設される高放射性廃棄物の処分空洞を軟弱な堆積岩に設けた場合には、空洞周囲に緩み域が発達することは避けられない。この場合、空洞の安定性だけでなく、緩み域の存在がもたらすシール性能の低下も問題になる。緩みの評価を正確に行うには、深部空洞の周囲に生じる応力・ひずみ状態を正確に予測する手法を確立しなければならない。本研究は、この予測手法の確立を目指したものである。このために、空洞を持った実岩石から成る模型岩盤に対し、地下に建設した空洞が置かれる3軸地圧応力を載荷したときに現れる変形・破壊を観察し、一方で、これを予測する数値解析手法の開発を試みた。このために、次の3つの項目について研究を実施した。(1)岩盤材料の構成式の精密化(2)空洞を持った岩盤模型を3軸載荷する方法の確立とそれによる模型試験の実施(3)空洞周辺の破壊を含む変形予測する解析手法の開発(1)については、溶結凝灰岩を用いた封圧下の引張試験が中心とした室内試験を実施し、以下の成果が得られた。a)一軸引張試験、封圧下の一軸引張試験とも、引張破面が供試体中央部に形成されるような試験技術を開発した。b)引張強度$$sigma$$tは封圧pcとともに小さくなり、両者の間には、$$sigma$$t=0.306pc-1.61の式があてはまる。(2)については3軸岩盤模型試験を実施し、以下の結果が得られた。a)最小主応力が小さいと、円孔上下部に引張き裂が生じる。しかし、最小主応力が1.0MPa以上になると引張き裂は発生しなくなる。みかけの軸応力が増すにつれて、円孔の左右側壁に楔状の破壊域が現れる。さらに応力が増すと、この破壊域の先端から1$$sim$$2本の破面が発達し、模型ブロックを貫通することによりブロックが破断する。b)みかけの軸応力-みかけの軸ひずみ線図は、最小主応力よる次のような影響を受ける。1.最小主応力が大きくなるにつれて、最大主応力の最大値(強度)が増す。2.最小主応力が大きくなるにつれて、みかけの軸応力が最大値に達した後の応力低下量が小さくなり、また、線図の傾きが緩くなる。これらは、いわゆる封圧効果を表している。3.最小主応力が僅かでも作用すると、みかけの軸応力の最大値のばらつきが小さくなる。(3)については弾塑性解析コードを開発し、以下の結果が得られた。a)破壊の発生場所と破壊のタイプは模型実験結果と一致し、最小主応力が小さいと

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