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圧縮ベントナイトの微細構造のモデル化とMD-HA結合解析法の拡散問題への適用(先行基礎工学研究に関連した共同研究の研究開発)

Microstructural Modeling of Compacted Sodium-Bentonite and Application of Unified Molecular Dynamics / Homogenization Analysis for Diffusion Process

鈴木 覚; 藤島 敦; 上野 健一; 市川 康明*; 河村 雄行*; 藤井 直樹*; 柴田 雅博 ; 佐藤 治夫

Suzuki, Satoru; Fujishima, Atsushi; Ueno, Kenichi; Ichikawa, Yasuaki*; Kawamura, Katsuyuki*; Fujii, Naoki*; Shibata, Masahiro; Sato, Haruo

放射性廃棄物の地層処分における多重バリアシステムの性能評価における、緩衝材特性(膨潤性、透水性、核種移行遅延特性等)と微細構造の関係を理解するために、圧縮成形されたNa型ベントナイトの微細構造について電子顕微鏡観察およびX線回折測定を行った。乾燥粉末状態のベントナイトに含まれるスメクタイトの団粒は、板状で底面方向の大きさは100$$mu$$m程度、厚さは10$$mu$$m程度であるが、圧縮成型後、含水飽和させるとより小さなスメクタイトの粒子に分離する。これらの小さな粒子は数層かそれ以上のスメクタイト単層(幅100-10000nm程度、厚さ1nm程度)から構成されており、その粒子を積層体と呼ぶ。積層体-積層体間の間隙(外部間隙)のサイズ、間隙率は、層間の選択的水和のため、積層体の膨潤によりコントロールされている。含水ベントナイトのXRDプロファイルには、底面間隔で3.52, 1.88, 1.56nmに相当する回折ピークが観察され、積層体により底面間隔が異なることを示唆する。低い乾燥密度(0.8-1.0Mg/m3)では3.52nmまたは1.88nmの底面間隔を持つ積層体が混在するが、乾燥密度の増大とともに前者が相対的に減少し、乾燥密度が1.2Mg/m3の条件では後者の積層体のみが存在するようになる。乾燥密度0.9Mg/m3の条件で含水させる溶液のNaCl濃度を0.0-0.5Mまで変化させたところ、塩濃度が0.3M以上では3.52nmの底面間隔のピークは観察されなかった。これに対して、1.88nmの底面間隔は塩濃度によらず一定であった。このことは、高い塩濃度の条件では、積層体の底面間隔が1.88nmに保たれたまま、積層数が増加していることを示唆する。以上の観察に基づいて、微細構造モデルを考案し、外部間隙サイズLを積層体の積層数nおよび底面間隔d(001)の関数として理論的に定式化した。ここで、$$lambda$$は端面方向の間隙サイズを表すパラメーター、$$delta$$はスメクタイト単層の厚さ(1nm)、Pclay, Pdryはそれぞれスメクタイトの結晶密度(2.88Mg/m3)およびベントナイトの乾燥密度である。この式は積層数とともに外部間隙サイズが増加することを示しており、塩濃度が高くなると外部間隙サイズが増加すると考えられる。また、乾燥密度が高くなるに従い、外部間隙サイズは急速に小さくなる。

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