検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

緩衝材特性評価モデルの高度化に関する基礎研究-分子動力学法による緩衝材のミクロ挙動解析および均質化法による緩衝材のミクロ・マクロ解析-

None

河村 雄行*; 市川 康明*; 鈴木 覚; 柴田 雅博 ; 佐藤 治夫; 上野 健一

Kawamura, Katsuyuki*; Ichikawa, Yasuaki*; Suzuki, Satoru; Shibata, Masahiro; Sato, Haruo; Ueno, Kenichi

本研究では、分子レベルでの粘土鉱物と水やイオンの挙動に着目した分子シミュレーションを行なうとともに、これをマクロの連続体にまで拡張する新しい理論である"分子動力学-均質化結合解析法"による緩衝材中の物質移行現象を説明する新たなモデルの開発を行った。分子動力学計算で必要となる、原子間相互作用モデルの改良および原子間ポテンシャルの再評価を行なうとともに、Na型スメクタイト-水系等の分子動力学計算を行い、層間の水分子の構造、水の粘性や拡散係数分布等の評価を行なった。その結果、スメクタイト表面の水1層は構造化しており、さらに表面から1nm程度の距離にわたって、バルクの水より大きな粘性を持つ拡散層が認められた。また、端面を持つスメクタイト結晶モデルを作成し、結晶端面に対するイオンの収着について議論を行なった。分子動力学計算から得られたミクロな領域に関する物性値から、緩衝材材料全体の物性値を解析的に導出する均質化手法の適用のために、材料の微細構造モデルを、実材料の観察に基づいて構築することとし、ベントナイト構成粒子や圧縮ベントナイトのSEM、TEM観察、およびX線回折を実施した。これらから得られた情報を基に、層間と外部空隙の割合を導出し、単純化し定式化した間隙構造モデルを提案した。分子動力学計算で得られたミクロな物性値と、構造観察に基づき作成された圧縮ベントナイト構造モデルを用いて、圧縮ベントナイト中の物質の拡散に対する"分子動力学-均質化結合解析"を実施した。粒子サイズ異なる、多段階スケールの多孔質媒体中の拡散問題に対する均質化法の数値解析法を求め、非収着性の媒体である水に着目し実効拡散係数を導出した。解析結果は実測値やその傾向性を、おおよそ説明することができた。一方、緩衝材中の溶質(イオン)の拡散に関しては、実験データの蓄積と解釈を進めた。MD-HA結合解析による現象説明には至らなかったが、収着の取り扱いを伴う物質移行問題に対する均質化モデルの枠組みの構築を行なった。

None

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.