検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

ナトリウム漏洩燃焼形態の予測手法に関する研究(2)

None

岡 芳明*; 越塚 誠一*

Oka, Yoshiaki*; Koshizuka, Seiichi*

液体ナトリウムの漏洩燃焼挙動は、液体の漏洩・落下・障害物への衝突・飛散・燃焼・組成変化・気流の影響・床での流動・堆積・熱伝導など、さまざまな現象が複合したものである。動燃においておこなわれた燃焼実験でも、気流や湿分などが燃焼に与える影響が大きく、より一般的な解析評価手法の開発が求められている。ここでは粒子法を用いたナトリウム漏洩燃焼解析手法の開発をおこなう。粒子法は計算格子を用いない新しい解析手法で、流体の液面の大変形、液滴挙動、組成変化、堆積などを取扱うことができる。昨年度の研究では、水を用いたナトリウム漏洩模擬実験と、これに対する粒子法を用いた解析をおこなった。流体が障害物に衝突して飛散するときの床への落下水分布は実験と計算でおおよそ一致しており、漏洩・飛散挙動の解析精度が確認された。今年度は、粒子法による3次元解析について検討した。粒子法では、粒子間相互作用を半径reで与えられる近傍に限っているが、このパラメータは計算時間および計算精度に重要である。特に3次元計算では、相互作用に関わる粒子数がreの3乗に比例するので、この最適化が効率的な計算には必要不可欠である。そこでテスト計算として立方体内の熱伝導問題を用いて検討し、re=3.0l0が適切であるとの結論を得た。また、粒子法を用いて2次元および3次元スロッシングの計算をおこなった。3次元計算では上記の最適化されたパラメータを用いた。2次元計算では、浅い水槽と深い水槽の場合について、強制振動を与えて周波数応答を実験と比較した。計算結果は実験結果との良い一致を得た。特に浅い水槽では、共鳴周波数が線形理論から大きく逸脱することが知られているが、計算でもこれが再現できた。さらに、側壁が弾性壁である場合も計算し、自由液面と弾性壁の大変形によって共鳴周期が移動することが計算された。なおこれについては実験データがなく、実際の現象との対応は今後の検討課題である。3次元では、矩形および円筒形状の深い水槽におけるスロッシングの計算をおこなった。初期条件として大変形した自由液面を与えて計算を開始し、どちらの体系においても振動周期が線形理論と一致することを示した。本研究により、粒子法による3次元計算手法が確立されるとともに、スロッシングの解析においてその計算精度が十分あることが示された。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.