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イオン照射によるボイド形成挙動の解析 核燃料サイクル開発機構-京都大学共同研究 平成11年度研究成果報告書

Void Formation Behavior of Austenitic Stainless Steels under Ion Irradiation

香山 晃*; 堂野前 貴子  ; 加藤 雄大

Koyama, Akira*; Donomae, Takako; Kato, Yutai

オーステナイト系ステンレス鋼は原子炉炉心材料として多く用いられている。高速増殖炉中で照射を行うことにより、これらの材料中にボイドが形成されることが知られている。このボイド形成によって体積膨張(スウェリング)現象が生じ、ボイドの生成・成長に伴う材料の変形は材料の主要な寿命制限因子の一つとなっている。そこで本研究では、中性子照射下における耐スウェリング性を高めた改良オーステナイト系ステンレス鋼(PNC316鋼)を取り上げ、ボイド形成挙動について検討・評価を行った。実験手段としては、MeV級加速器を用いたイオンビーム照射を採用し、材料環境、照射条件、損傷メカニズム、材料条件等の観点から解析を行った。供試材としては、PNC316鋼の20%冷間圧延加工材(板材)および被覆管を用いた。被覆管試料については、さらに内表面近傍、肉厚中心および外表面近傍の3種類の試料を採取した。これら合計4種類の試料に対して、4MeVニッケルイオンとヘリウムイオンによるデュアルビームを873Kにて40dpaまで照射した。照射後のミクロ組織を透過電子顕微鏡にて観察したところ、組織発達挙動は、試料によって大きく異なっていることが分かった。以上の結果から、今回用いた圧延材(板材)と被覆管材は、初期加工組織及びそれに伴う残留応力状態が大きく異なるために、転位組織の回復挙動に差異を生じる結果、顕著な偏析及びキャビティー形成サイトを提供する照射誘起析出までに要する照射線量に有意な違いが及ぼされることにあると結論付けられた。

no abstracts in English

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