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高密度比気液二相流に関する基礎研究(先行基礎工学研究に関する共同研究報告書)

Fundamental Research of Two-Phase Flows with High Liquid/Gas Density Ratios

三島 嘉一郎*; 日引 俊*; 齊藤 泰司*; 飛田 吉春; 小西 賢介 ; 鈴木 徹

Mishima, Kaichiro*; Hibiki, Takashi*; Saito, Yasushi*; Tobita, Yoshiharu; Konishi, Kensuke; Suzuki, Toru

高速炉の炉心損傷事故時に形成される燃料-スティール混合プールの沸騰挙動を解明するためには、溶融金属を含む気液二相プールの流動特性を把握することが必要である。これは、気体に対する液体の密度比が高いため、その流動特性が通常とは異なる可能性があるからである。そこで、本研究ではこのような高密度比気液二相流の流動特性に関する基礎研究として、中性子ラジオグラフィを用いて窒素ガス-溶融金属(鉛ビスマス)二相流の可視化・流動特性計測を行ない、気泡形状、ボイド率および液相の速度分布などの基礎データを取得するとともに、同データを活用してサイクル機構で開発中のSIMMER-IIIコードで用いられている運動量交換モデルの検証・改良を行った。中性子ラジオグラフィによる窒素ガス-溶融金属二相流の可視化では、ボイド率や気相流束が小さい場合には変形した楕円状気泡が現れ、大きい場合にはキャップ状気泡が現れることが確認された。また、実験結果を既存の実験相関式と比較することによりSIMMER-IIIコードに適用可能な相関式を提案した。さらに、金カドミウムトレーサを用いた可視化実験を行い、ボイド率の定量化に用いた画像処理法を応用することによって液相速度場が計測できることを示した。一方、SIMMER-IIIコードによる解析では、楕円状気泡が現れる場合は従来の運動量交換モデルを用いることが適切であり、キャップ状気泡が現れる場合は実験で提案された相関式を用いることによってSIMMER-IIIの予測精度が格段に向上することが明らかになった。さらに、気泡の形状に応じて運動量交操モデル中の抵抗係数を切り替える新たなモデルを提案し、気泡流領域の広いボイド率範囲にわたってSIMMER-IIIは高密度比気液二相流の流動を再現できるようになった。

no abstracts in English

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