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材料強度・構造信頼性評価システムMSS-REAL使用説明書 Version 1.0

Material strength and structural reability evaluation system Ver.1.0 users manual

加藤 猛彦*; 浅山 泰 

Kato, Takehiko*; not registered

MSS-REALは、REAL-A&D(旧SMAT-A&D)とREAL-Pからなるプログラム群で、材料データの統計処理及び特性式の定式化に加え、それらの統計テータに基づく構造機器の信頼性評価(確率論的強度評価)を行うことができます。高速増殖炉の信頼性及び健全性評価において、構造材料に開する強度評価や設計評価重要な研究項目の一つです。それらの研究は多枝に渡り、新材料の研究から材料強度基準の作成など、材料の基本特性をベースにあらゆる角度から検討が加えられ今日に至っています。MSS-REALは、それら構造材料関する多様な評価を支援するため、現在表計算ソフトとして最も普及しているMSEXCEL用に開発したソフトウェアです。REAL-A&Dは、材料データの統計処理および定式化等を行うもので、既に多くのユーザーに使用され改良重ね今日に至っています。REAL-Pは、今回新たに開発したソフトウェアで、内圧及び熱過渡を受ける原子炉機器において、防止すべき主要な破損モードであるクリーフ疲労と延性破断を取り上げ、破損の要因となるき裂の発生や溶接部等の初期欠陥からのき裂進展をシミュレートし確率論的に破損評価するものです。その過程で、材料強度のみならず、検査や製造技術に係わる因子も考慮します。 REAL-Pは、従来の構造設計の信頼性・安全性・経済性をより向上させるべく開発中の新たな高温構造設計体系「システム化規格」の実用化のための必要性に基づき開発したものです。REAL-Pは、「システム化規格」の開発に大きく反映されるばかりでなく、実用炉の設計研究においても有力なツールとして活用されることが期待できます。このようにMSS-REALは、構造機器の材料強度評価や健全性及び信頼性評価を行う上で強力なツールと成り得るでしょう。

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