TRU廃棄物処分システムにおける地下水化学の評価

An Approach of Modeling on Chemical Evolution of Groundwater in TRU Waste Disposal System

小田 治恵  ; 三原 守弘  ; 本田 明

Oda, Chie; Mihara, Morihiro; Honda, Akira

TRU廃棄物の地層処分システムにおいて、人工バリアを構成するセメント系材料、緩衝材材料は、処分場に浸入した地下水を介した相互作用によって変質する可能性があると考えられている。ベントナイトに期待される止水性や膨潤性、化学的緩衝性などは、主要鉱物であるスメクタイト含有量に左右されるところが大きく、スメクタイトの変質は処分システムの安全評価の上でも重要な影響因子となる。スメクタイトの変質は、ベントナイトの間隙水中で生じる鉱物の溶解、沈殿などによって引き起こされる。これら人工バリア材料の変質挙動を評価する上では、人工バリア中の間隙水化学を理解しておくことが前提となる。本研究では、セメント系材料の影響を受けた地下水と緩衝材との反応について、起こり得る現象を抽出し、それぞれの現象が地下水化学に及ぼす影響を評価した。

The use of cementitious materials and bentonite is envisaged in the construction of geological disposal facilities for TRU wastes. Groundwaters that have reacted with these materials should widely change in the chemical conditions due to the cement degradation and the bentonite alteration. In this study, a number of thermodynamic calculations were carried out for estimating the groundwater chemistry in the engineerd barrier systems in TRU waste repository.