Effects of annealing temperatures on some radiation-induced phenomena in natural quartz

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藤田 博喜; 橋本 哲夫*

Fujita, Hiroki; Hashimoto, Tetsuo*

水素ラジカルがすべてアルミニウムセンターを消す因子として働いているのではないということをチタンセンターの観測から見いだすことができた。Siを置換しているTiは、電気陰性度(Mulliken)が大きいために、照射によって生成した電子を捕らえて準安定な状態になる。電気的中性を保つために、はじめには持っていなかった1価の陽イオン(H, Li, Na)を伴う。チタンセンターは伴っている陽イオンによって、信号を区別することができる。このことから、水素ラジカルをトラップしているチタンセンターに注目し挙動を観測したところ、生成する水素ラジカルが多いほど、チタンセンターにトラップされる量も多いことがわかった。以上の結果から、液体窒素温度での線照射により生成する水素ラジカルは、チタンセンターにトラップされることが示唆された。RTLについては、熱処理温度の増加とともにそのグローカーブの形状と強度は特徴的な変化を示した。RTLグローカーブの形状については、320C付近のピークが熱処理温度の上昇にしたがって幅広くなっていた。このことから、電子トラップセンターが熱処理の影響を受けていることがわかった。つまり、熱処理の温度が高くなったときに、非常に多くのエネルギーレベルのトラップが作られたのか、電子の分布が幅広くなったものと考えられる。次に、RTL強度については600Cから800Cまでは直線的な増加を示し、800C以上の熱処理温度で急激に減少した。熱処理温度が800Cから900Cの間で、その発光強度の増減傾向が明らかに変わっていた。これは、-石英/トリジマイトの層転移(867C)が関係しているものと考えられる。別の原因としては、非常に高い温度で熱処理することにより石英中に一部ガラス化した部分が生成したのではないかということが考えられる。

Red thermoluminescence (RTL), electron spin resonance (ESR) centers and kinetic parameter for RTL electron trap were investigated in combination with annealing experiments. The ESR for Ti-centers was measured in conjunction with Al-centers at 77 K upon warming up to room temperature. Only three kinds of Ti-centers were experimentally observed as the electron-trapped center in the ESR measurement. The [TiO/ H], the [TiO/ Li]and the [TiO/ Na]centers were affected by annealing treatment. The [TiO/ H]centers behaved just like radical Hatoms derived from radiolysis of H-related impurities. Tendency of [TiO/ Na]centers was resemble to the changes of RTL-intensities associated with annealing temperatures. The phenomena were supported by both the results of RTL measurement as well as kinetic parameters, which were determined by RTL measurement were also influenced by the annealing temperatures and were found to be correlated with broadening of RTL peak after annealing treatments.