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先進的核燃料リサイクルの研究開発の現状と展開

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山村 修

Yamamura, Osamu

エネルギー源のベストミックスをめざし主要先進各国は、基軸エネルギーとしての原子力開発利用を推進している。しかしウラン資源から燃料をつくり、軽水炉で一度だけ使用するワンススルーサイクルのみでは、ウラン資源は有効利用できない。長期的な世界の需要を満たす適性価格の確認ウラン資源は、来世紀中頃には使い尽されると予想される。1)また使用済燃料中に生成したプルトニウムの潜在蓄積量は、確実に増加しており、2000年には約1600トンに達するとの試算がある。2)生成したプルトニウムを回収し、エネルギー資源として利用することで、プルトニウム潜在量の低減、使用済燃料の減容化、さらには環境負荷の軽減が達成できる。使用済燃料を再処理して原子炉内で新たに生成したプルトニウムや燃え残りのウラン等を回収し、再度核燃料として軽水炉や高速増殖炉で有効に利用する核燃料サイクルが実現出来れば、核燃料資源の利用効率が飛躍的に向上し、原子力発電によるエネルギー供給が数世紀にわたり可能となる。核燃料リサイクルの選択は、それぞれの国のエネルギー事情、使用済燃料管理や核不拡散の政策等に応じてなされるものであるが、わが国はエネルギー安全保障上有効なプルトニウムを利用する核燃料リサイクルの確立に向けた着実な努力を積み重ねている。高速炉を中心とするプルトニウム利用の核燃料リサイクル体系を強化し、実用化するためには、経済性、信頼性、安全性等の向上のみならず、核不拡散性への配慮、環境保全性など、社会の多様なニーズに対応できる革新的技術の可能性を追及し、技術の選択の幅を広げていくことが重要である。「先進的核燃料リサイクル」は、こうした観点にもとづき、平成6年原子力委員会の「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画(原子力長計)」において新しく研究開発の推進が提言された。現在原子力委員会の下に設置された核燃料リサイクル計画専門部会および先進的核燃料リサイクル検討分科会において、先進的核燃料リサイクルの具体的な研究開発の進め方が検討されている。ここでは先進的核燃料リサイクルの技術開発の取り組みについて、現状と展開を紹介する。

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