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マイクロビームによる生物照射の現状と将来展望

The Present status and the prospect of the use of microbeams for bilological study

渡辺 宏; 小林 泰彦

Watanabe, Hiroshi; Kobayashi, Yasuhiko

マイクロビームは、生物試料の特定の領域をミクロンサイズで局部的に照射することによって、生体内で起こる機能変化を解析するための手段である。イオンのマイクロビームを用いれば、通常のランダムな照射実験では不可能だった、数々の重要な放射線生物学的諸過程の定量的解析が可能になると期待される。原研では、宇宙線の生物影響を解析する基礎研究と同時に、生物の機能解析プローブとして発生生物学などへの応用や、新しい細胞微細加工技術としてのバイオテクノロジーへの応用を目指して、サイクロトロンからの高エネルギー重イオンビームのマイクロ化を進めている。現在では、動物培養細胞の核の大きさに相当する5~10$$mu$$m$$phi$$までビームを絞って照射できるようになり、哺乳動物細胞へのシングルイオン照射実験を開始したところである。また、信州大学と共同で蚕受精卵の発生・分化過程を解析する研究を進めており、受精卵の特定の部位をマイクロビームで局部照射し、その結果現れる形態異常を観察することで、受精卵における組織原基(細胞運命)地図を作成した。今後は、照射によって不活性化された細胞群と非照射の細胞との相互作用を調べ、発生過程における細胞運命の可塑性などを解析していく予定である。

no abstracts in English

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