検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

高速クラスターイオンにおける薄膜透過後の平均電荷とその構造依存性

Average charge state of high-energy cluster ions passing through a thin foil and their structure dependence

千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅

Chiba, Atsuya; Saito, Yuichi; Narumi, Kazumasa

高速クラスターイオンは物質との相互作用や照射効果において、単原子イオンの数の集合体として振る舞うのではなく、多体系としての効果、つまり集団励起のような非線形的な振る舞いを見せるとして90年ごろから多くの研究成果が報告されている。しかし、こうした研究の多くはクラスターのサイズ依存性について論じたものであり、物質との衝突メカニズムを解明するためには、クラスターの構造や入射方向を考慮する必要がある。高速クラスターイオンが薄膜を透過すると、クーロン爆発を起こし解離したクラスター構成原子は、薄膜を透過する過程である電荷を持つ。この電荷の合計をクラスターのサイズで除した値、すなわち平均電荷について、未だ実験による報告例のない構造依存性を調べた。Coulomb explosion imaging (CEI)法を応用した、クラスターの構造解析及び入射方向の同定を目的とした測定システムを構築し、構成原子数の小さな炭素クラスターイオンについて解離前の構造と解離後の平均電荷の同時測定を試みた。その結果、平均電荷は、鎖状構造の方がリング構造よりも若干高い値を示し、理論計算(T. Kaneko, Phys. Rev. A 66, (2002), 052901)と同様な傾向を示す結果を得た。さらに、C3の鎖状構造について、解離前の構成原子の配置と解離後の電荷の関係を調べたところ、中心に位置する構成原子の方が両側の構成原子に比べ、電荷が低くなる傾向にあることがわかった。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.