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放射線橋かけによるポリ乳酸の改質

Modification of poly(lactic acid) by radiation-induced crosslinking

長澤 尚胤; 松崎 友章*; 八木 敏明; 吉井 文男; 三友 宏志*; 玉田 正男

Nagasawa, Naotsugu; Matsuzaki, Tomoaki*; Yagi, Toshiaki; Yoshii, Fumio; Mitomo, Hiroshi*; Tamada, Masao

最近、資源循環型の生分解性プラスチックが注目され、その中でも優れた機械的特性や透明性をもつポリ乳酸(PLLA)が一番実用化に近い材料である。しかし、融解温度(約170$$^{circ}$$C)は高いにもかかわらず、ガラス転移温度(約60$$^{circ}$$C)以上での軟化が著しいため、60$$^{circ}$$C以上での機械的特性の向上が必要である。PLLAは、放射線照射により分子鎖が切断される放射線分解型の材料であるため、これまで橋かけ構造の導入が困難であった。本研究では、橋かけ助剤の種類,濃度,線量や照射温度等を最適化して、$$gamma$$線及び電子線を照射したPLLAの物性変化について報告する。PLLAにさまざまな橋かけ助剤を添加し照射した結果、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)と1,6-ヘキサンジオールジアクリレート,トリメチルプロパントリアクリレートがPLLAの放射線橋かけに有効であることを見いだした。未橋かけPLLAではガラス転移温度である約$$^{circ}$$C以上から変形が起こり、100$$^{circ}$$C以上では形状が保持できなくなる。TAIC濃度3%添加して50kGy照射した橋かけPLLAは、60$$^{circ}$$C以上でも変形がほとんど起こらず、融点である160$$^{circ}$$C以上でも伸びの変化がほとんどない。橋かけしたPLLAの生分解性評価では、未橋かけPLLAと同様に生分解性を有することがわかった。さらに、この橋かけ技術によって耐熱性が改善されたPLLAを熱収縮材やカップに応用した例を報告する。

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