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低分解能生体超分子像からの原子構造構築技法の開発; 知識ベースによるアプローチ

Supramolecular database for deducing high resolution structure

由良 敬

Yura, Kei

生体中で実際に機能しているタンパク質は、非常に大きな複合体(生体超分子)である場合が多い。そのため生命現象を物質に基づいて理解するためには、生体超分子を構成する全原子の座標情報が重要となる。生体超分子の構造は電子顕微鏡で明らかにされる場合が多いが、電子顕微鏡では一般的には解像度が1.2nm程度までしか得られない。原子レベルの構造との間には解像度に10倍程度の差がある。このような状況においてなすべきことは、生体超分子を構成する要素タンパク質の立体構造をX線結晶解析によって明らかにし、各要素分子を電子顕微鏡で得られている全体構造にあてはめ、生体超分子の原子構造を作り出すことであると考えられる。電子顕微鏡で得られる生体超分子の全体構造に、生体超分子を構成する各要素タンパク質の原子構造をあてはめる方法の開発は、世界的にも活発になってきている。それらの研究によって、少なくとも次の二つの問題点が明らかになってきた。(1)X線結晶構造解析で判明している要素タンパク質の立体構造と、生体超分子を構成している時の要素タンパク質の立体構造との間には大きな構造変化が起こっている場合がある。(2)電子顕微鏡像に要素タンパク質の構造をあてはめたときに、あてはめ結果を一意的に決定することができない場合がある。そこで、どのような情報を導入すればこれらの問題を克服できるかを検討するために、立体構造既知の生体超分子と要素タンパク質の組合せが明確になるデータベースを構築し、生体超分子構造と要素タンパク質構造とを比較した。本データベースに基づき、生体超分子形成時に要素タンパク質はどのような構造変化を起こし、要素タンパク質のどのような部位が相互作用部位になっているかを議論する。

no abstracts in English

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