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イオンビームスパッタ装置による高性能中性子スーパーミラーの開発

Development of high performance neutron supermirror with ion beam sputtering instrument

丸山 龍治   ; 山崎 大  ; 海老澤 徹*; 曽山 和彦  

Maruyama, Ryuji; Yamazaki, Dai; Ebisawa, Toru*; Soyama, Kazuhiko

中性子スーパーミラーは、研究用原子炉や核破砕型パルス中性子源で発生する中性子を効率的に実験装置まで輸送し、さらに必要な位置で分岐及び集束させるうえで重要となる中性子光学素子である。中性子スーパーミラーとは、異なる二種類の金属膜(典型的なものはニッケル及びチタン)を基板上に交互に少しずつ膜厚を変えながら積層したものであり、その性能はスーパーミラーとニッケルミラーの臨界角での運動量遷移の比($$m=Q_{mathrm{SM}}/Q_{mathrm{Ni}}$$)と、そこでの中性子反射率で評価される。これまで、原子力機構では世界に先駆けて、イオンビームスパッタ法による中性子スーパーミラーの成膜技術開発が進められてきた。イオンビームスパッタ法は、電子ビーム蒸着等の他の方法と比較すると、結晶粒が小さく密度が高い良質な膜が得られる。今回、実際の大強度パルス中性子源で必要となる$$m=3$$及び4の中性子スーパーミラーを成膜し、その中性子反射率測定を行ったところ、臨界角における反射率が$$m=3$$, 4のスーパーミラーに対してそれぞれ0.82, 0.66という現時点での世界最高クラスの結果が得られた。さらに、500mm$$phi$$の成膜可能面積に対してほぼ一様な性能を確認した。今後は、スーパーミラーを構成する多層膜の界面荒さを小さく抑え、より高い中性子反射率を実現するための開発を進める。発表においては、それを実現するためのイオンビームポリッシュ法及びニッケル膜に炭素を混入させ結晶粒をより小さくする方法の概要及び実験結果についても議論したい。

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