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高速炉機器構造の熱応力解析; 構造設計のための解析例

Thermal stress analyses of fast reactor components; Examples of structural design analyses

笠原 直人

Kasahara, Naoto

実用化戦略調査研究で設計研究を進めている、実用高速炉の機器構造の熱応力解析の例を紹介する。(1)実用化戦略調査研究における構造設計上の課題高速炉の構造設計上として、冷却材温度変動に伴う厳しい熱過渡応力が挙げられる。特に経済性が重視される実用高速炉では、機器の小型簡素化によって熱応力が増加しており、従来より精緻な構造解析が要求される。以下に代表的な例を示す。(2)原子炉構造解析例原子炉構造の液面近傍は本質的に熱応力が高くなる部位であり、自重や圧力荷重との重畳によってラチェット変形が生じる。このため、変形を精度よく予測するため、繰り返し熱応力下の弾塑性クリープ解析を実施する。構成式等は、設計上の不確定因子を保守側に包絡するよう設定する。影響因子が多く検証が難しい。(3)冷却系機器解析例蒸気発生器には耐圧上有利な球形管板が採用される。複雑な3次元形状であるため、フルモデルによる解析は不可能である。高速ソルバーと等価中実モデルとを併用して解析を行った。3次元解析結果は、強度評価に必要な解釈にも工夫が必要である。(4)配管解析例配管内を流れる流体の温度ゆらぎによる管壁の高サイクル熱疲労を解析した。疲労には長時間シミュレーションが必要な低周波が重要であることから、熱流動解析の負荷が重くなる。また、結果は熱伝達係数に敏感であり、設計では傾向把握が重要である。(5)大規模構造解析の課題計算時間,費用,メモリ量等の一般的課題以外に、大規模構造解析を設計に適用するには、以下のような課題がある。解析結果の検証:大規模モデルではさまざまな誤差要因がある。モックアップ試験データによる検証範囲は限られたものになる。解析結果の解釈:3次元形状では応力分類が困難になるなど、モデルが詳細化すると、強度評価に必要な結果の解釈が難しくなる。計算精度の確保:詳細モデルの精度が、構成式や熱伝達係数等の工学モデルにより制限される。

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