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屋内ラドンのリスク評価,1; 趣旨説明

Risk assessment of indoor radon, 1; Introduction

石森 有  

Ishimori, Yuu

ラドンリスク専門研究会の活動について報告する。最近、欧州での13研究,北米での7研究について、それぞれに統合して解析した屋内ラドンの疫学調査結果が報告された。報告はともに以下のような結論となっている。(1)肺がん死亡リスクがより低濃度まで、閾値なしの直線性を示す。(2)欧米における屋内平均値より少し高い濃度(150Bq/m$$^{3}$$程度)においても、有意にリスク増加が観察される。(3)鉱山労働者の疫学調査結果との整合があり、100Bq/m$$^{3}$$の屋内ラドンに対して、肺がんの過剰相対リスクは10%$$sim$$20%程度である。これらの結果を受けて、2005年1月には、世界保健機関(WHO)が、屋内ラドンのリスクとその対策のための国際プロジェクトを開始した。ラドンリスク専門研究会は委員の専門分野に応じて屋内ラドンのリスクについて検討を進め、疫学,測定,リスク評価の観点から、科学的知見について概説し、問題点を明らかにした。国内の屋内平均ラドン濃度は約15Bq/m$$^{3}$$で、統合解析結果をこのレベルまで外挿できると仮定すれば、屋内ラドンに起因する年死亡確率は平均的には10$$^{-5}$$のオーダーとなる。しかし、150Bq/m$$^{3}$$を超える家屋は、国内でも20万世帯程度存在すると考えられ、個人の防護の観点で、リスク低減に向けた活動が必要であるとともに、リスクの正しい理解が重要である。

no abstracts in English

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