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潜熱蓄熱を利用した流体温度変動低減化

Reduction of temperature changes in heat transfer fluid by the use of latent heat storage technology

椎名 保顕

Shiina, Yasuaki

固液相変化潜熱を用いて伝熱流体の温度変動を低減化する場合の温度変動低減特性の把握を目的として、温度が変動する伝熱流体が流れる円管外側に蓄熱体を配した実験を行った。実験では、潜熱蓄熱体としてオクタデカン,気孔率が約0.96の発泡ニッケル及び発泡銅にオクタデカンを含浸させた複合蓄熱体を用い、実験,数値解析及び近似解析を比較することにより温度変動低減の評価を行った。その結果以下の結論を得た。(1)PCMに発泡ニッケル及び発泡銅を含浸させた複合蓄熱体を用いると、実効熱伝導率を2倍から10倍高くすることができ、それにより、PCMのみの場合よりも伝熱流体の温度変動を大きく低減させることができることを示した。温度変動率の低減効果はレイノルズ数が高くなると大きくなる。(2)使用した発泡金属のうち、温度変動低減効果は、発泡銅が最も高く、気孔径の小さいニッケル(NiF),気孔径の大きいニッケル(NiC)の順であった。また、発泡銅と発泡ニッケル(NiF)の温度変動低減効果は大きく違わなかった。(3)相変化を考慮した熱伝導による数値解析は、PCMのみの場合にはPCM内の自然対流により融解時に不一致が観察されたが、複合蓄熱体に対しては比較的よく実験結果と一致した。これは、多孔体金属により液相PCM中の自然対流が大きく抑制されるためであると考えられる。(4)実験,数値解析及び近似解析の比較により、温度変動低減率は近似解析結果でよく近似できることが示された。(5)伝熱管本数等を考慮すると、潜熱蓄熱による温度変動を低減するには乱流域で使用する方が効果的である。

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