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核反応生成粒子が半導体に誘起する過渡電流の電圧依存性

Bias dependence of transient current induced by nuclear products

小野田 忍; 平尾 敏雄; 阿部 浩之; 伊藤 久義; 佐波 俊哉*

Onoda, Shinobu; Hirao, Toshio; Abe, Hiroshi; Ito, Hisayoshi; Sanami, Toshiya*

地上に降り注ぐさまざまなエネルギーの中性子が半導体に入射することによって、シングルイベント効果(SEE: Single Event Effect)と呼ばれる半導体の機能障害が発生する。本研究では、中性子誘起SEEの発生機構を明らかにする目的で、その素過程であるシングルイベント過渡電流(SETC: Single Event Transient Current)の測定手法を開発し、解析を進めてきた。今回は、65MeV陽子を用い、核反応生成粒子が原因となり発生するSETCの発生分布の電圧依存性を調べた。その結果、すべての印加電圧において、電荷量は約1pCまで分布することがわかった。これは、核反応生成粒子のエネルギーに換算すると、約22MeVに相当する。発生頻度が最も高くなる電荷量は、約0.1pC(2.5MeV)から0.2pC(5MeV)の範囲に分布し、印加電圧依存性を持つことが明らかとなった。一方、SETCのピーク電流値,立下り及び立上り時間の発生頻度分布から、ピーク電流値が高くなるとともに、立下り及び立上り時間が短くなることがわかった。これは、印加電圧が高くなり、空乏層中の電界強度が強くなると、キャリアの移動度が大きくなるためと考えられる。核反応生成粒子のエネルギーが低く電荷量が小さい場合、電界強度が強いときにトリガレベルを超えることができたSETC信号は、電界強度が弱いときにトリガレベルを超えることができずに検出されないと考えられることから、電荷量分布の電圧依存性を説明することができた。

no abstracts in English

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