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中性子小角散乱法による糖鎖含有ヘテロジェミニ型界面活性剤の凝集構造に関する研究

Small-angle neutron scattering study of aggregation properties of heterogemini surfactants containing sugar moiety

岩瀬 裕希; 小泉 智; 吉村 倫一*; 橋本 竹治

Iwase, Hiroki; Koizumi, Satoshi; Yoshimura, Tomokazu*; Hashimoto, Takeji

高い界面活性能を持つことで近年注目されているヘテロジェミニ型界面活性剤の水溶液中での凝集構造を明らかにするために、中性子小角散乱(SANS)測定を行った。試料として新規に合成された1分子にカチオンとアニオンを有する両性ヘテロジェミニ型界面活性剤及び糖鎖含有ヘテロジェミニ型界面活性剤を使用した。測定は炭化水素鎖数及び界面活性剤濃度を系統的に変えながら行われた。界面活性剤水溶液の凝集構造は、分子の幾何学的充填の考察から予測できることが知られている。特に生体脂質分子の水溶液中の凝集構造はその予測が報告されている。しかしながら、今回測定した両性ヘテロジェミニ型では、その予測された構造とSANSで決定された構造が著しく異なることが明らかとなった。一方、糖鎖含有ヘテロジェミニ型では、炭化水素鎖数14以外は一致した。さらに膜厚を調べたところ、糖鎖含有ヘテロジェミニ型では二重膜構造を形成するのに対して、両性ヘテロジェミニ型は、分子二重膜中の向かい合う分子どうしが入り込み構造を取ることが明らかとなった。上記の幾何学的充填による考察では、分子同士が入り込むことを考慮していないために、SANSの結果を表現できなかったと結論づけられる。さらに、この入り込み構造を取ることで、分子が効率よくパックする、すなわち単位体積あたりに多くの界面活性剤が存在すると言える。このため、両性ヘテロジェミニ型はより高い界面活性を示すと考えられる。

no abstracts in English

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