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アミドキシム型キレート繊維の合成とその有害重金属除去性能

Preparation of amidoxime-type chelating fabric and its removal performance of toxic heavy metals

片貝 秋雄; 玉田 正男; 永本 浩之*; 小野 佐由理*; 宮川 博*

Katakai, Akio; Tamada, Masao; Nagamoto, Hiroyuki*; Ono, Sayuri*; Miyagawa, Hiroshi*

工場排水や鉱山廃水などの重金属汚染水から有害重金属を除去する新しい浄化方法として、放射線グラフト重合により合成したキレート繊維を用いた重金属除去法が注目されている。本研究では、アミドキシム基をキレート形成基として有するキレート繊維の放射線グラフト重合による経済的な合成法と得られたキレート繊維(5.6mmol/g-ad)の重金属汚染水からの鉛(Pb)などの除去性能について検討した。モノマー溶液の繰り返し使用回数とグラフト率との関係について検討した結果、グラフト率は5回使用時で初回のグラフト率の90%を維持、そしてグラフト鎖のアクリロニトリル/メタクリル酸組成比,重金属吸着性能への影響もないことから、モノマー溶液の繰り返し使用によるキレート繊維の製造コスト低減化に見通しが得られた。汚染土壌の浄化処理液からのPbの除去試験を行った。洗浄処理廃液(0.18mg/L)にキレート繊維を入れ、攪拌吸着による残存Pb量の時間変化を調べた。Pbの残存量は、攪拌開始30分で環境基準(0.01mg/L)以下までに低下することが明らかになり、本キレート繊維が低濃度で高度な処理が必要な重金属汚染水の浄化材料として適していることが認められた。

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