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中性子非弾性散乱によるタンパク質ダイナミクスの水和効果

Effect of hydration on protein dynamics studied by neutron inelastic scattering

中川 洋   ; 城地 保昌*; 北尾 彰朗*; 柴田 薫  ; 郷 信広; 片岡 幹雄

Nakagawa, Hiroshi; Jochi, Yasumasa*; Kitao, Akio*; Shibata, Kaoru; Go, Nobuhiro; Kataoka, Mikio

タンパク質のダイナミクスは周りの水和環境に影響を受けることはよく知られている。本研究では、中性子非弾性散乱によりタンパク質ダイナミクスの特徴であるボソンピークや動力学転移が水和とどのようにかかわっているのかを調べた。極低温では3$$sim$$4meVにボソンピークが観測され、ピーク位置は水和により高エネルギー側へシフトすることがわかった。これは水素結合を介した水和水とタンパク質の相互作用によってタンパク質の低振動モードのエネルギー地形がより凸凹になったことに起因する。一方、水和量が約0.2(g water/g protein)以上で240K付近において動力学転移が観測された。なぜ動力学転移が水和依存的に生じるのかを調べるために、中性子散乱の同位体効果を利用して水和水のダイナミクスを直接観測した。タンパク質表面の水分子の特異的なダイナミクスが、タンパク質と水分子の界面に存在する水素結合ネットワークを介してタンパク質の振動モードと相互作用し、その結果動力学転移が生じると結論した。

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