検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

Specificity of mutations induced by carbon ions in budding yeast ${it Saccharomyces cerevisiae}$

出芽酵母${it Saccharomyces cerevisiae}$における炭素イオン誘発突然変異の特異性

松尾 裕一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 田中 淳; 清水 喜久雄*

Matsuo, Yuichiro*; Nishijima, Shigehiro*; Hase, Yoshihiro; Sakamoto, Ayako; Tanaka, Atsushi; Shimizu, Kikuo*

真核生物におけるイオンビーム誘発突然変異の特徴を解析する目的で、出芽酵母${it Saccharomyces cerevisiae}$に対する炭素イオン照射の効果を$$gamma$$線照射の効果と比較した。酵母${it URA3}$遺伝子をマーカーとして、炭素イオンビームによって誘発された54個の${it ura3}$突然変異をシークエンスし、突然変異の特異性を解析した。その結果、炭素イオンビームによって誘発された突然変異の種類は、トランスバージョンが68.7%, トランジションが13.7%で、挿入/欠失は17.6%であった。トランスバージョンはおもに、G:C塩基対からT:A塩基対へ置換であったのに対し、トランジションのすべてはG:C塩基対からA:T塩基対への置換であった。突然変異が生じた塩基の周辺の配列を比較すると、ACA又はACT配列の真ん中のCが置換されているケースが多く見られた。高等植物であるシロイヌナズナに対しては、イオンビームは短い欠失や染色体の再編成を生じさせることが報告されているが、これとは対照的に酵母では大きな欠失や配列の重複はみられなかった。さらに、酵母におけるイオンビーム誘発突然変異で最も特徴的だったのは、ヌクレオソーム構造のリンカー領域の付近に変異が集中し、ホットスポットを形成している点である。一方、$$gamma$$線ではこのようなホットスポットは見られなかった。このことから、炭素イオンビームは、DNA配列とヌクレオソーム構造の両方に依存して突然変異を誘発させていることが示唆された。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

パーセンタイル:58.33

分野:Biotechnology & Applied Microbiology

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.