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酸化タングステン薄膜の組成と着色特性

Gasochromic properties of tungsten oxide thin films

井上 愛知; 高野 勝昌; 山本 春也; 永田 晋二*; 四竈 樹男*

Inoue, Aichi; Takano, Katsuyoshi; Yamamoto, Shunya; Nagata, Shinji*; Shikama, Tatsuo*

パラジウムなどを表面に堆積させた酸化タングステン薄膜は、水素に曝されることで着色する。本研究では、この性質を利用した光学式水素センサーの開発を行っている。今回は、酸化タングステン薄膜の組成と着色特性の関連性を系統的に調べた。試料の作製には、反応性RFマグネトロンスパッタ法を用いた。成膜雰囲気中のアルゴン分圧を150mPaに保ち、酸素分圧を0$$sim$$80mPaの範囲で変化させながら金属タングステンターゲットをスパッタした。室温で炭素基板上に堆積させた試料について、ラザフォード後方散乱法により組成を調べた。また、同様の条件で石英基板上に作製した膜の表面に約15nmのパラジウムを堆積させた試料も合わせて作製した。これらの試料に対して光学特性を評価したところ,組成がWO$$_{3}$$に近づくほど水素ガスによる着色で光の透過率が低下することがわかった。

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