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ステンレス鋼の照射による硬化に及ぼす残留応力の影響

Effect of residual stress on irradiation hardening in stainless steel

大久保 成彰   ; 三輪 幸夫; 近藤 啓悦  ; 加治 芳行  

Okubo, Nariaki; Miwa, Yukio; Kondo, Keietsu; Kaji, Yoshiyuki

水及び液体金属を冷却材に用いる革新的原子炉の炉内構造物は、軽水炉に比べて高温で重照射を受けるなど厳しい環境に曝される。ステンレス鋼をこれらの環境で長時間使用すると照射誘起応力腐食割れ(IASCC)が生じる懸念がある。溶接部などでIASCCは生じると考えられるが、種々の照射効果(照射硬化やスウェリング及び照射誘起応力緩和など)が複雑に作用するため、IASCCの予測・評価は困難である。ここでは、まず、照射硬化に与える残留応力の影響について調べた結果を報告する。オーステナイト鋼に数%の塑性変形を与え、Niイオンを照射した。照射後、試料のX線残留応力測定により応力緩和を評価し、ナノインデンターで微小硬さ測定を行った。比較として、同様の変形をさせた試料に対して、イオン照射と同じ熱履歴で熱時効処理を行った。曲げ変形の有無により、照射硬化及び応力緩和に顕著な違いがみられた。低炭素材の曲げ変形後の残留応力と熱時効及びイオン照射後の応力変化を調べた結果、熱時効では500$$^{circ}$$C付近の高温でもほとんど応力緩和しない一方、イオン照射の場合、照射温度の範囲で顕著な応力緩和が生じた。また、曲げ変形した低炭素材では、約300$$^{circ}$$Cと比較的低温の照射において、照射硬化が抑制された。以上から、照射誘起応力緩和により照射硬化が抑制される場合があることが明らかになった。

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