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磁気テープ用球状Fe-N微粒子の偏極中性子小角散乱実験

Polarized SANS study of spherical Fe-N nanoparticles for magnetic recording tape

菊池 隆之; 奥 隆之   ; 篠原 武尚   ; 鈴木 淳市; 石井 佑弥; 武田 全康  ; 加倉井 和久; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; 横山 淳*; 西原 美一*

Kikuchi, Takayuki; Oku, Takayuki; Shinohara, Takenao; Suzuki, Junichi; Ishii, Yuya; Takeda, Masayasu; Kakurai, Kazuhisa; Sasaki, Yuji*; Kishimoto, Mikio*; Yokoyama, Makoto*; Nishihara, Yoshikazu*

Fe$$_{16}$$N$$_2$$を主成分とする球状Fe-N磁性微粒子は、磁気異方性が大きいなどの良好な磁気特性を示すことから、テープ状磁気記憶媒体の新材料として注目され、企業による開発研究が進められている。また、Fe$$_{16}$$N$$_2$$については過去に巨大磁気モーメントが発現したとの報告があることから、この材料の磁気モーメントの評価は工学的のみならず物理的にも興味の対象となるところである。しかし、Fe-N微粒子の表面は、酸化及び焼結防止のための非磁性ラミネート層で覆われており、この厚みを正確に求めることができないことから磁性部分の体積を正確に決定することができない。よって、マクロな磁化測定の結果より、Fe-N微粒子の磁気モーメントの大きさを評価することは困難とされている。そこでわれわれは、Fe-N微粒子の内部磁気構造を調べることを目的として偏極中性子小角散乱実験を行った。実験には、中性子集光素子として磁気レンズを搭載した原子力機構の偏極中性子集光型小角散乱装置(SANS-J-II)を用いた。得られた小角散乱強度を、コアシェル構造をとる球状粒子モデルを用いて解析し、微粒子の磁化部分の体積や表面非磁性層の厚さ等を定量的に評価した。

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